投資を考えるとき、配当利回りを重視して銘柄を選ぶ人もいるのではないでしょうか。
中国株にも高配当銘柄はいくつもあり、不動産株、銀行、保険などの金融株、石油などエネルギー関連株、電力会社の株、通信株、インフラ建設株などが5%以上の高配当の株になります。
例えば、不動産セクターで見てみると、PERで3倍から5倍台、配当利回りで約6%程度からとなっており、数字から見てみると割安に見えます。また、成約好調と元高で投資心理が上向きに向かえば面白い存在になるかもしれません。
ここでは、予想配当利回り5%以上の中国株を不動産関連を中心に4銘柄ピックアップして紹介したいと思います。
こちらの記事は、執筆時点(2021年6月12日)の内容になります。最近、不動産業界やITなどの規制により、投資環境が変化しております。
碧桂園(2007.HK)
碧桂園(2007.HK)の概要
大手総合不動産デベロッパー。広東省を拠点に全国で不動産事業を展開する。不動産投資やホテルの管理、建築・内装事業も手掛ける。
2020年6月末時点で中国31省・自治区・直轄市に計2662件の開発案件を抱える。海外では豪州、マレーシア、インドネシアなどで計27件。
2017年12月、ハンセン指数の構成銘柄に採用。米フォーチュン誌の20年版世界企業ランキング500で147位。2018年6月、不動産管理の碧桂園服務(6098.HK)を分離上場した。
碧桂園(2007.HK)のチャート

碧桂園(2007.HK)の株価について
株価 | 9.59HKD |
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PER | 5.05倍 |
配当利回り(実績) | 5.60% |
配当利回り(予想) | 約6.5% |
最低売買価格 | 135,200円 |
※ 2021年6月11日時点
碧桂園(2007.HK)の配当
配当(人民元) | |
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2017/12 | 0.400 |
2018/12 | 0.488 |
2019/12 | 0.571 |
2020/12 | 0.455 |
万科企業(2202.HK)
万科企業(2202.HK)の概要
中国の不動産大手。珠江デルタ、長江デルタ、環渤海湾、中西部を中心に全国で不動産開発を手掛ける。中小型住宅に強みを持ち、144平米以下の物件が9割以上。
2019年の新築住宅販売額の全国シェアは4%。賃貸住宅事業にもいち早く参入し、2020年6月末時点で約13万戸を展開。
海外事業はサンフランシスコ、香港、ニューヨークなどに進出。シンガポール物流施設大手のGLPに出資。2014年にB株のH株転換で香港上場を果たした。
万科企業(2202.HK)のチャート

万科企業(2202.HK)の株価について
株価 | 25.35HKD |
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PER | 5.81倍 |
配当利回り(実績) | 5.83% |
配当利回り(予想) | 約6.0% |
最低売買価格 | 35,738円 |
※ 2021年6月11日時点
万科企業(2202.HK)の配当
配当(人民元) | |
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2017/12 | 0.900 |
2018/12 | 1.045 |
2019/12 | 1.017 |
2020/12 | 1.250 |
緑城管理(9979.HK)
緑城管理(9979.HK)の概要
2010年設立の緑城管理は浙江省杭州市を拠点とする。緑城中国の不動産プロジェクト代理建設(代建)・管理部門という位置付け。2020年7月に香港市場に上場。
中国26省・直轄市・自治区85都市、カンボジアで代理建設プロジェクト266件を展開する。うち商業物件が150件、政府物件が116件。物件の総管理建築面積は6980万平米となっている(自営・ジネスパートナーとの提携含む)。
2017~2019年の契約総建築面積、2019年の契約総建築面積、売上高ベースで中国不動産市場で最大の代理建設業者。なかでも2019年は72件を新規受注。総建築面積は1600万平米に達し、国内代理建設市場の23.7%を占める。市場第2位の同業他社とは2倍以上の差がある。
緑城管理(9979.HK)のチャート

緑城管理(9979.HK)の株価について
株価 | 5.18HKD |
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PER | 16.51倍 |
配当利回り(実績) | 3.86% |
配当利回り(予想) | 約5.0% |
最低売買価格 | 73,028円 |
※ 2021年6月11日時点
緑城管理(9979.HK)の配当
配当(人民元) | |
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2020/12 | 0.170 |
こちらの株は、以前にこちらの記事で紹介しています。よかったら併せてチェックして見てください。

中国建材(3323.HK)
中国建材(3323.HK)の概要
セメント世界最大手。セメント、コンクリートに加え、軽量建材などの新素材が主力で、エンジニアリングサービスにも従事する。コンクリートや石こうボードでも世界最大級で、風力発電用ブレードでは国内最大手。傘下の中国巨石(600176.SH)は世界最大級のガラス繊維メーカー。
親会社同士の経営統合を受け、2018年上期には香港市場の上場銘柄だった同業の中国中材(2018年4月に上場廃止)の吸収合併を完了した。
中国建材(3323.HK)のチャート

中国建材(3323.HK)の株価について
株価 | 9.90HKD |
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PER | 5.49倍 |
配当利回り(実績) | 5.72% |
配当利回り(予想) | 約5.8% |
最低売買価格 | 279,140円 |
※ 2021年6月11日時点
中国建材(3323.HK)の配当
配当(人民元) | |
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2017/12 | 0.100 |
2018/12 | 0.180 |
2019/12 | 0.350 |
2020/12 | 0.470 |
さいごに
中国の不動産市場は、バブルの心配が常にされていますが、おそらく、長期的に見たら、今が頂点ではなく、売上、利益の最高点はまだ先にあるのはないでしょうか?人民元高の恩恵も受けると考えると、今の水準は面白いかもしれないですね。
ただ、今回紹介した銘柄は、景気変動の影響を受けやすい銘柄なので、株価の推移は要チェックですね。いくら配当が良くても、株式の価値が低下したらあまりよろしくない結果にもなりかねません。
今回は、みんなにあまり見向きされていない銘柄を見てきました。実はこう言った不人気銘柄にチャンスがあったりして?もし気になる銘柄があったら調べて見てください。
※投資はあくまで自己責任でお願いします。最終的には自分で考えて、自分が理解できる会社に投資しましょう。

