iPhoneなどのスマホは毎年アップグレードして新商品が登場しますが、それともにスマホのカメラなどもアップグレードしたものが搭載されていきます。
さらに今後は、先進運転支援システムと新エネルギ-車のマルチレンズ需要など、スマホ以外にもカメラレンズの需要が見込まれ、長期的に成長が見込まれます。
ここでは、そんなスマホ部品セクター、なかでも、携帯端末用レンズセット、カメラモジュールを作っている会社を紹介したいと思います。
最近のスマホ部品セクターについて
2018年から2020年ぐらいにかけては、ファーウェイへの米制裁が打撃となり、スマホ部品メーカーも影響を受けました。ただ、2021年に入ってからのスマートフォン出荷の堅調を受け、スマホ部品銘柄に対する楽観見通しが広がってきている見たいです。
スマホ部品セクターにとって、まず追い風となるのは、5G対応機種の普及をけん引役とするスマートフォン市場の復調です。米調査会社IDCの統計によると、世界のスマホ出荷台数は2017年以降縮小してきたが(2020年は前年比5.9%減)、21年には5年ぶりにプラス成長を回復する見込みです。
実際、3月までの出荷統計はかなり好調であり、中国国内のスマホ(携帯端末)出荷台数は3月に前年同期比65.9%増(中国信息通信研究院調べ)。前年実績の低さが急増の理由だが、2019年同月との比較でも27.2%増だった。1-3月では前年同期比100.1%増の9797万3000台で、2019年同期比では27.4%の伸びを達成している。スマホ市場の拡大局面を後押ししているのは5G機種。中国では3月の出荷に占める5G機種の割合が76.2%の高水準に達した(1-3月では71.3%)。
このような状況から、スマホ部品セクターも恩恵を受けるのではと期待しています。それでは、以下で銘柄について見ていきたいと思います。
舜宇光学科技(2382.HK)
舜宇光学科技(2382.HK)の概要
光学製品の中国OEMメーカー。スマホ向けカメラモジュールをはじめとする光電子製品の製造が主力。ほかに、光学部品(スマホ、車載機器向けレンズなど)、光学機器(顕微鏡など)も生産する。
浙江省余姚市、広東省中山市、上海市、河南省信陽市の4カ所に生産拠点を設置。さらに浙江省杭州市には、3DやVR/ARなど先進技術の開発を担当する子会社を置く。
主な顧客には、華為技術(ファーウェイ)など中国の通信機器メーカーのほか、米アップルや韓国サムスン電子などが含まれる。
舜宇光学科技(2382.HK)のチャート

舜宇光学科技(2382.HK)の株価について
株価 | 191.40HKD |
---|---|
PER | 35.46倍 |
配当利回り | 0.55% |
時価総額 | 2099.37億HKD |
最低売買価格 | 269,836円 |
※ 2021年6月11日時点
舜宇光学科技(2382.HK)の決算情報
売上高 | 純利益 | EPS(元) | |
---|---|---|---|
16/12 | 14,611.77 | 1,270.75 | 1.176 |
17/12 | 22,366.25 | 2,901.55 | 2.668 |
18/12 | 25,931.85 | 2,490.87 | 2.279 |
19/12 | 37,848.70 | 3,991.30 | 3.648 |
20/12 | 38,001.77 | 4,871.79 | 4.458 |
※ 単位:百万元
Qテクノロジー(1478.HK)
Qテクノロジー(1478.HK)の概要
中国の携帯端末部品メーカー。スマートフォン部品を開発・製造し、主に中国の大手スマホメーカー(vivo、OPPO、華為(HUAWEI)、中興(ZTE)、小米(Xiomi))に供給。
主力製品は2-48メガピクセルのカメラモジュールやデュアルカメラモジュール、3D構造化光モジュール、指紋認証モジュール、アクションカメラモジュール、車載カメラモジュールなど。
モバイル端末に画像システム化ソリューションを提供する技術企業を目指し、光学設計やコンピュータービジョンの分野も強化している。
Qテクノロジー(1478.HK)のチャート

Qテクノロジー(1478.HK)の株価について
株価 | 12.26HKD |
---|---|
PER | 14.16倍 |
配当利回り | 0.41% |
時価総額 | 144.82億HKD |
最低売買価格 | 172,841円 |
※ 2021年6月11日時点
Qテクノロジー(1478.HK)の決算情報
売上高 | 純利益 | EPS(元) | |
---|---|---|---|
16/12 | 4,991.16 | 190.76 | 0.184 |
17/12 | 7,938.96 | 436.28 | 0.398 |
18/12 | 8,135.16 | 14.40 | 0.013 |
19/12 | 13,169.68 | 542.37 | 0.476 |
20/12 | 17,400.37 | 840.11 | 0.719 |
※ 単位:百万元
舜宇光学科技(2382.HK)とQテクノロジー(1478.HK)の比較
会社 | 株価 | PER | 時価総額 |
---|---|---|---|
舜宇光学科技 (2382.HK) |
191.40HKD | 35.46倍 | 2099.37億HKD (約2兆9660億円) |
Qテクノロジー (1478.HK) |
12.26HKD | 14.16倍 | 144.82億HKD (約2050億円) |
※ 2021年6月11日時点
上記の比較でみると、PER、時価総額ともにQテクノロジー(1478.HK)の方が割安に見えますね。ただ、舜宇光学科技(2382.HK)の方が、業界でのシェアを持っており、ビジネス的には安定感があります。
普通に考えると安定的に上昇が期待できる舜宇光学科技の方が好まれるのかもしれませんね。ただ、私は時価総額の低い方が今後の成長余地がありそうな気がするので、Qテクノロジーの方を保有しています。
Qテクノロジーを約4年前に買って現時点で株価は2倍ぐらいになりましたが、現時点では舜宇光学科技の株価の方が少し強いように感じています。
素直に舜宇光学科技を買っておけばよかったのかもと思うときもありますが、Qテクノロジーの割安水準が是正される時がいつか来るのではと期待してそのままキープしています。さあ結果はどうなるかな?
※投資はあくまで自己責任でお願いします。最終的には自分で考えて、自分が理解できる会社に投資しましょう。